呼吸器系について

呼吸(Respiration)は生命活動を支える最も基礎的な運動です。呼吸は、心と体をつなぐ通り道の役割を果たしています。呼吸により抗酸化物質が血中に放出されたり、セロトニンや  GABAなどの神経伝達物質が分泌されるといった報告されています。

 

しかし、現代人は呼吸が浅く、それが疾病、体調不良の原因になっているといわれています。自律神経が乱れたり、内臓の機能が低下したりすることで様々な疾病の原因になります。座位中心の生活や運動不足などが原因で、不良姿勢になったり、横隔膜や腹横筋などのディープマッスルが弱化したりすることで、呼吸はさらに浅くなります。

 

呼吸は、1分間に12~15回、1日で2万回にまで及びます。

肺の機能が十分に使うことで半分程度の6~8回になります。横隔膜は感情との関連性が高いことが古くから知られ、瞑想状態に入ることで3回程度にまで減少します。

呼吸は胸郭の運動により胸腔内圧が変化し、肺胞が膨張したり収縮したりすることでガス交換が行われます。

その胸郭の運動は、呼吸筋によって行われます。

 

呼吸器系の最も基本的な機能は、酸素と二酸化炭素を交換することです。

呼吸器系の器官は、空気は鼻と口から始まり、喉(咽頭)を下って、声帯がある喉頭を通過し、気管から肺へと続きます。喉頭の入り口は小さなふたの組織(喉頭蓋)で覆われており、ものを飲みこむときには自動的に閉じて、食べものや飲みものが気道に入るのを防ぎます。

 

正しい呼吸法や呼吸器の解剖を理解することで、より呼吸への知識を深めることができ、クライアントのコンディショニングにあわせたアドバイスができるようになります。

 

 

 

呼吸器

呼吸器系は、気道(Respiratory tract)と肺に大別することが可能です。

 

【気道】

気道は、外鼻孔からから肺までの空気の通り道で、鼻腔(Nasal cavity)、咽頭(Pharynx)、喉頭(Larynx)、気管(Trachea)、気管支(Bronchial)の順に通り抜けて、肺に到達します。

 

気道のうち、鼻腔から喉頭までを上気道、気管から奥は下気道といいます。

 

〈上気道〉

上気道(Upperer respiratory tract)とは、鼻腔・咽頭・喉頭までを言います。

 

  1. 鼻腔

鼻腔は外鼻孔から始まり、上鼻甲介、中鼻甲介、下鼻甲介により上鼻道、中鼻道、下鼻道の3つに分かれていて、そこから後鼻孔によって咽頭鼻部へと続きます。鼻腔は、鼻中隔によって左右に分けられています。また鼻腔の周囲には、副鼻空である前頭洞、蝶形骨洞を観察できます。

 

  1. 咽頭

咽頭は、鼻腔、口腔から続く部分で、喉頭や食道につながります。咽頭は、呼吸器系だけでなく、消化器系にもあてはまります。

咽頭には、上咽頭、中咽頭、下咽頭の3つの部分があります。

 

  • 上咽頭

上咽頭とは、口腔より上で鼻腔に続く咽頭の上の部分です。

上咽頭には扁桃組織のひとつであるアデノイドがあります。

また、耳管(耳の奥と鼻の奥でのどの上をつなぐ管)の開口部があります。

 

  • 中咽頭

中咽頭とは、口腔の後方で咽頭の中ほどの部分です。

中咽頭には、口蓋扁桃(「へんとうせん」)があります。

 

  • 下咽頭

下咽頭とは、口腔より下で喉頭や食道につながる咽頭の下の部分です。

下咽頭と食道の間は、普段は閉じていますが、物を飲み込むときだけ開きます。

 

  1. 喉頭

喉頭(Larynx)は、喉頭蓋から気管までの間の部分で、で、舌骨より下にあり気管より上にある、頸部中央にある器官のことです。体表からは、のど仏として触れることができ、嚥下時には上前方に移動します。

嚥下時には、喉頭蓋が後方に倒れ込み、声門が閉鎖することにより、気管に食物が入り込む事を阻止します。

外側の枠組みは軟骨でできて、内部には二つのヒダ状の部分があり、上のヒダが仮声帯、下のヒダが声帯です。

声帯は前方が左右くっついていて、後方は左右が開いたり閉じたりできます。普段は、声帯は開いていて、声を出したり、物を飲み込んだりするときは左右の声帯が閉じます。

〈下気道〉

気道(Lower respiratory tract)とは、気管と気管支までを言います。

一番太い気道が気管で、それより細い2つの気道に枝分かれして左右の気管支となり、それぞれが左右の肺につながっています。

 

  1. 気管

気管は、C6から始まり、Th4~5の高さで左右に分かれます。

気管は基本的に連続して空気が出入りし続ける管なので、食物を摂取するときだけ物体が通過する食道と異なり、常に潰れないように内腔が確保されている必要があります。そのため、気管の外側は気管軟骨と呼ばれるC字形の軟骨が連続して積み重なった構造になっており、頸部の動きに伴う屈曲が容易な柔軟性を保ちながら、潰れないように強度を確保しています。

気管の内側の平滑筋は、拡張したり収縮したりできるため、気道のサイズが変えられます。

 

気管の開始部には喉頭と呼ばれる複雑な構造が発達しており、食物が誤って気管内に侵入するのを防いでいるほか、哺乳類では発声器官の声帯を生じています。

 

  1. 気管支

左右の気管支は、より細い気道へと次々と枝分かれして、最終的には細気管支という最も細い(直径は0.5mm)気道になります。

気道全体をみると、木を逆さまにした形に似ているため、呼吸器系のこの気道部分は、「気管支樹」と呼ばれます。

太い気道は、ある程度の柔軟性をもった軟骨と呼ばれる線維性の結合組織によって保たれています。

細い気道は、周りの密着した肺組織に支えられています。

 

気管支ゾーンは、第1趾と第2趾との股の間に位置します。踵に方向に押しもめば、のどの痛みや咳の症状が緩和されます。

図3.足底の反射区

 

 

【肺】

肺は、心臓をはさんで左右に1個ずつあります。心臓がやや左に片寄っているため左肺は右肺より小さくなっています(右肺:左肺=約10:8)。右肺が上葉・中・下葉、左肺は上葉・下葉に分かれています。

左右の肺に挟まれた胸腔の正中部を縦隔といい、心臓、胸腺、気管、気管支、食道、大動脈、大静脈、胸管、神経などの器官が存在します。

肺尖は鎖骨より2~3㎝上、下縁は第9肋骨程度で横隔膜の上にのっています。

 

細気管支の先端には、数千もの小さな空気の袋(肺胞)があります。肺にある7~8億個もの肺胞を合わせると、100平方メートルを超える面積になります。肺胞の壁の内部は、細い毛細血管が密集した網状の組織になっています。空気と毛細血管の間の壁は極めて薄いため、酸素は肺胞内から血液中へ移動でき、さらに二酸化炭素は血液中から肺胞内の空気へと移動できるのです。

生理

呼吸とは生体が生命の維持に必要な酸素を外界から取り入れ、代謝の結果生じた炭酸ガスを外界に排出することです。外界の空気を肺に取り込んだり排出したりするためには、肺を拡張させたり収縮させる必要があります。

呼吸は、生物が備えているATP合成の仕組みで、有機物の異化で放出されるエネルギーを利用するのが特徴です。

呼吸では酸素を用いた異化により、呼吸気質の有機物が水と二酸化炭素にまで分解されます。

 

通常、呼吸は無意識のうちに行われ、脳幹部にある呼吸中枢によって制御されています。呼吸は、眠っている間もたとえ意識不明になったとしても、通常は維持します。また、話したり、歌ったり、あるいは自発的に息を止めたりするときなど、自分の意思で呼吸を調節することもできます。脳、大動脈、頸動脈には感覚器官があり、血液をモニターして、酸素と二酸化炭素の濃度を感じ取っています。正常なら二酸化炭素の濃度上昇は、呼吸をより深く、より速くする最も強い刺激です。反対に、血液中の二酸化炭素の濃度が低くなると、脳からの指令により呼吸は浅く、遅くなります。

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